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春を告ぐ味覚、ナバナを育てよう

板木技術士事務所:板木利隆

春を告ぐ味覚、ナバナを育てよう 独特の苦味と香りで、春を感じさせるナバナ。アブラナ科の菜の花のつぼみ(花蕾)を利用するものです。今ではほとんど周年的に店頭に出回っていますが、晩秋から春にかけてが旬となります。

 10cmほどの長さに切りそろえ、ぼつぼつ咲き始めたつぼみの束は、千葉県南部の特産品でしたが、近年は早生、晩生、多分枝性、耐病性など品種改良も進み、従来よりも一層広い地域で良品が得られるようになってきました。種苗会社によっては、ハナナとして特徴ある品種を売り出しています。

 種まきは8月下旬から9月中下旬までと、適期の幅は相当広いですが、早まきは早生種を用い、晩秋からの収穫を狙います。

一方、9月に入ってからの種まきには、耐寒性の強いものなどを選ぶようにすれば、楽しみは一層広がります。

 128穴のトレイに4~5粒ずつ種をまき、本葉4~5枚のセル苗に育てて畑に植えるのが便利ですが、畑にまき溝をつけて直まきし、間引きながら一本立ちにして育ててもいいでしょう。

 太い花茎でおいしい花蕾を長期間取り続けるには、保水力に富む畑で、元肥に良質の完熟堆肥(たいひ)と、有機質肥料を十分施します。収穫が進むにつれて半月に1回ぐらい、油かすと化成肥料を追肥して、肥料が切れないようにすることが大切です。

 アブラナ科野菜に共通の問題ですが、コナガの幼虫は大敵、アブラムシやヨトウムシなどにもやられやすいので、発生を早く見つけ、所定の薬剤などで防除しましょう。

 盛んに育ってきたら次々と花蕾をつけてきます。収穫適期の目安(1~2花咲き始めたころ)をよく見て、取り遅れることのないよう収穫してください。

JA広報通信より