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根深ネギの植えつけのコツ

板木技術士事務所:板木利隆

根深ネギの植えつけのコツ 春、3月中旬に種まきし育苗してきた根深ネギは、葉鞘(ようしょう)部の径が1cmぐらいになった7月が本畑への植えつけの適期です。

 前作は早めに片づけ、耕したりしないで畑の土が固くなったままにしておいた所へ植え溝を掘りましょう。そうすれば土が崩れることなく、きれいな形の溝が作れます。

 植え溝は深さ25~30cmほどに、土は片側だけ(東西方向の列なら南側、南北方向なら西側)に盛り上げ、夏の強光が溝底に直達するのを少しでも防ぐようにします。

 溝の間隔は、通常85~90cmとしますが、土壌の性質によって多少変えるようにします。それは後からの土寄せの難易に関係しています。重い土壌は崩れにくいので、狭めでも土を盛り上げやすいのですが、軽い火山灰土壌などでは広めにしておかないと、高くきれいに盛り上がらないからです。

 苗取りは株元にくわを入れ、根をなるべくたくさんつけるようにして掘り取り、絡み合った根をほぐします。1本ずつにばらしたら、枯れ葉をざっと取り除いて太さを大、中、小に分けて、本数が足りるようなら大、中を、足りなければ小も使うようにします。

 この階級分けは、後の生育をよくそろえ、土寄せの時期やその程度、追肥などの管理の判断をしやすくし、収穫時期を決めるのに大きく役立ちます。特にF1よりも固定種、自家採種の在来系では大きな意味があります。

 植えつけ時には肥料は全く与えずに、図のように株間を5~6cm(太い品種や株分かれする品種はそれなりに広く)に、溝の片側につけるよう、なるべく垂直に苗を置き、すぐに根元に1~2cmほど土を入れ、倒れないよう足で踏みつけます。

 そして溝の中にいっぱいになるよう稲わらや干し草などを入れ、乾燥と風倒れを防ぎます。追肥や土寄せは秋風が立ち、盛んに生育するようになるまで待ちましょう。

JA広報通信より