人気高まるズッキーニ
板木技術士事務所:板木利隆
ズッキーニはカボチャの仲間である「ペポ種」(ほかに日本種、西洋種がある)の一つで、つるなしカボチャの別名を持ちます。近年、消費の伸び率が五指に数えられ、知名度が高まっています。キュウリほどの大きさで若取りしますが、最近ではゴルフボール大のかわいい丸形果品種も加わりました。
種まきの適期は3月下旬からですが、早めに種子を手配し、苗づくりから始めるのもおすすめです。
主な品種としては、長形の緑色果の「ダイナー」(タキイ種苗)、「グリーントスカ」(サカタのタネ)、黄色果の「オーラム」(タキイ種苗)、「ゴールドトスカ」(サカタのタネ)、卵形果の「グリーン・エッグ」「ゴールディー」「ブラック・エッグ」(神田育種農場)などがあります。
苗づくりは普通カボチャに準じて、3号ポリ鉢に2粒まきし、本葉出始めのころ間引いて一本立てとし、本葉3~4枚のころ畑に植えだします。元肥に堆肥(たいひ)、油かす、化成肥料を施し、畝間130~150cm、株間70cmぐらいに植えます。
多湿を嫌うので、畑の排水を良くするために、畝は高めに作るようにします。また、葉が大きく葉柄の中空が大きいので、風に振り回されたり、つるが反転したりすると折損(せっそん)し、傷口から病原菌が入りやすいため、図のように短い支柱をつるを挟むように交差させ立てて固定しましょう。
雌花は短縮した茎に多くつき、開花後の肥大は早いのが特徴です。長形種は20cm、卵形種は直径6~7cmになったら早めに収穫します。開花後3~6日で収穫となります。
いため物や揚げ物、煮物など、さまざまな調理に向くズッキーニ。取り遅れて大果になったものは、バーベキューにするとおいしくいただけます。
JA広報通信より